京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

初夏の奥州路をゆく

十和田湖にてその1

深い木立を縫うように流れる奥入瀬川の前方が突然明るくなると、十和田湖が広がっていた。十和田湖は夏空 に突き抜けるように明るく、満々と湖水を湛えていた。 十和田湖は、青森県十和田市と秋田県鹿角郡小坂町にまたがる湖である。十和田湖を擁する山地は…

奥入瀬渓流から十和田湖へその7

奥入瀬渓流本流にかかる随一の滝、銚子大滝は高さ7メートル、幅20メートル。水音高らかに水しぶきをあげる 堂々たる滝である。流れ落ちる水は多量の水霧をうみ、木漏れ日がそこに幾本もの光の筋をつくる。銚子大滝 は、滝の右手に伸びる断層や左から流れ込む…

奥入瀬渓流から十和田湖へその6

うっそうとした森林にかこまれた断崖から、三段になって落下するこの雲井の滝は、高さ20メートル、水量も豊か で渓流沿いにある滝のなかでも、見ごたえのある滝のひとつである。支流から奥入瀬本流に落ち込む多くの滝 は、長い年月のあいだに本流の川底が浸…

奥入瀬渓流から十和田湖へその5

初夏のこの季節でもこんなに美しい風景なのに、紅葉の時期だともっと素晴らしいに違いない・・・

奥入瀬渓流から十和田湖へその4

激しい流れ・・・

奥入瀬渓流から十和田湖へその3

奥入瀬川は青森県十和田市の秋田県との境界に位置する十和田湖に源を発する。十和田湖の唯一の流出河 川で、湖の東岸の子ノ口(ねのくち)から北東に流れ、十和田市焼山で東に向きを変える。十和田市市街地の南 側を流れ、上北郡おいらせ町と八戸市の境界で…

奥入瀬渓流から十和田湖へその2

激しい流れ、穏やかな流れ、鏡面のような水面、木漏れ陽にきらきら輝く水面…奥入瀬渓流は生き物のように生 きている。

奥入瀬渓流から十和田湖へその1

松島湾への一人旅を楽しんだ翌日、娘の案内で一泊二日の旅行に出かけた。東北新幹線で八戸まで行き、レ ンタカーで奥入瀬渓流から十和田湖に向かう。前日の天気からは想像もできない初夏の晴天が東北の空を眩し いほどに覆ってていた。 奥入瀬渓流(おいらせ…

鹽竈神社から塩釜の町へその2

落ち着いたたたずまいが漂う酒蔵の並ぶ通りのそぞろ歩きを楽しみ、JR仙石線本塩釜駅に着いた。そして仙台 行きの電車に乗ったのである。こうして瑞巌寺、松島湾、そして鹽竈神社へのわたしの小さな旅は終わった。

鹽竈神社から塩釜の町へその1

表坂の急な勾配の石段を降りて見上げて、鹽竈神社正面の見事な景観に改めて拝礼して別れを告げた。 石段下の老舗が立ち並ぶ門前町の道路を少し行くと創業享保元年の阿部勘酒造㈱があり、その建物の側には 「津波到達碑」が立ち、ここまで津波が来たのかと驚…

鹽竈神社へその2

右官本殿には経津主神(フツヌシノカミ)が祀られ、左官本殿には武甕槌命(タケミカヅチ)が祀られている。左右 本殿の前にある左右宮拝殿で厳粛な面持ちで拝礼する。拝殿前の右側にあるのが「文治の燈籠」、藤原秀衡の 三男・忠衡は、源義経をかくまう父・…

鹽竈神社へその1

遊覧船を降りて、港にあるマリンゲート塩釜の中にある寿司屋で腹を整えてから、塩釜市内に続く津波避難デッ キに上って港全体の風景を眺めてから、徒歩で30分ほどかかる鹽竈神社(しおがま)に向かった。鹽竈神社は市 内からでもよく見える一森山という小高…

松島湾の風景その5

静かな湾内を滑るようにして航行した遊覧船は塩釜港に着岸した。 塩釜港は古くから陸奥国府多賀城のへの荷揚げ港として開かれたといわれ、藩政時代伊達政宗の水運振興策 によって港町としての機能を発揮するようになり、四代藩主綱村公の特別保護政策により…

松島湾の風景その4

遊覧船は大小様々の島影を縫って進んでゆく。塩釜までは50分の船旅である。湾内のあちこちに養殖イカダが 浮いている。牡蠣の要職である。松島湾の沿岸漁業の水揚げ高、売上高ともに牡蠣が全体の7割以上を占める ほど代表的な水産業という。松島湾でカキの養…

松島湾の風景その3

五大堂の拝観を終わってすかし橋を渡った頃には雨はようやく止んでいた。これから松島湾の湾内遊覧船に乗 船する時に雨が止むとはラッキーと思いながら、五大堂とは反対側に位置する乗船場に向かった。観光桟橋に は大小の遊覧船が係留されていた。松島湾遊…

松島湾の風景その2

松島湾を臨む広場に出ると左の方に海岸と橋でつながれた小島が目に入った。五大堂の建つ小島である。 五大堂は景勝地松島にある仏堂であり、同町にある臨済宗妙心寺派の寺院・瑞巌寺の境外仏堂である。 伝承 によれば大同2年(807年)、坂上田村麻呂が奥州遠…

松島湾の風景その1

総門から海岸通りに出ると眼前に雨に煙る松島湾が広がっていた。松島湾は日本三景(京都府天橋立、広島県 宮島)の一つである。松島湾はリアス式海岸で、この地域の大部分の地層は凝灰岩、砂岩、礫岩など侵食に非 常に脆い岩質で出来ており、特に波に洗われ…

円通院から瑞巌寺へその5

初夏の雨は休みなく降り続き、苔も庭石も手水もしっとりと濡れて静寂が辺りを包む。 境内の散策を終え、参道を通って総門に至り振り返ってみると雨に濡れそぼった参道の石畳が広がっていた。 参道の両側はかつては深い杉並木に覆われて昼なお暗かったという…

円通院から瑞巌寺へその4

本堂に目をやると雨足はさらに強まった。傘を差してカメラが濡れないようにして写真を撮るのは至難の技だ。 本堂の右手にある庫裏(国宝)から内部に入る。建物内は撮影禁止であり、外部にカメラを向けてシャッターを押 す。6枚目の写真に写る梅は「臥龍梅」…

円通院から瑞巌寺へその3

円通寺の門を出て左の方、土産店が立ち並ぶ道をしばらく歩くと瑞巌寺の前に出た。瑞巌寺は臨済宗妙心寺派 の仏教寺院である。 山号を含めた詳名は松島青龍山瑞巌円福禅寺(しょうとうせいりゅうざんずいがんえんぷく ぜんじ)。平安時代の創建で、宗派と寺号…

円通院から瑞巌寺へその2

境内の庭には約350年前に造られた心字の池を中心とし石庭がある。江戸時代の日本を代表する作庭家、小堀 遠州の作といわれている。特に石橋が架けられた庭は「石庭雲外天地の庭」と呼ばれる。「天の庭」は松島湾に 実在する七福神の嶋を仏の庭として表し、「…

円通院から瑞巌寺へその1

今月中旬嫁いだ娘が住む仙台に旅した。昨年の秋に続いての奥州への旅である。前回(本ブログ-秋の奥州 路をゆく)は妻と二人で出かけたが、今回は妻の勧めもあり、一人旅となった。 初日は娘宅で旅装を解いて、翌日一人で電車に乗って、松島に出掛け、円通…