12八朔の日 祇園
祇園の女性たちが過ぎ去ると、祇園の街の石畳を夏の陽射しがじりじりと焦がし始めた。表通りの人影の波は 大きく崩れ、路地は静けさを取り戻す。祇園の八朔の日は今年も終わった・・・
あでやかで、つつましやかで、そして凛とした祇園の芸妓さん、舞妓さん・・・
舞妓さんの差す日傘が蝶のように祇園の夏空にひらひらと舞う・・・
入口の前で互いに挨拶を交わす・・・さりげなくおかあさんの帯を直すしぐさも美しい・・・
いまやすっかり京の夏の観光風物詩となった8月1日の「祇園八朔の日」。八朔とは八月朔日(1日)を 指す。農家では八月に新しく収穫した穀物をお供えすると言う意味があるが、祇園花街ではこの日、 日頃からお世話になっているお茶屋さんに「おめでとうさん…