京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

円通院から瑞巌寺へその3


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円通寺の門を出て左の方、土産店が立ち並ぶ道をしばらく歩くと瑞巌寺の前に出た。瑞巌寺臨済宗妙心寺派

の仏教寺院である。 山号を含めた詳名は松島青龍山瑞巌円福禅寺(しょうとうせいりゅうざんずいがんえんぷく

ぜんじ)。平安時代の創建で、宗派と寺号は天台宗延福寺、臨済宗建長寺派円福寺、現在の臨済宗妙心寺派

瑞巌寺と変遷した。古くは松島寺とも通称された。江戸時代に、松島を含む仙台藩を領した伊達政宗は禅僧虎

哉宗乙の勧めで円福寺復興を思い立ち、慶長9年(1604年)から14年(1609年)までの工事で完成させた。今に

伝わる桃山様式の本堂などの国宝建築を含む伽藍は、政宗の造営によるものである。この折、寺の名を改めて

松島青龍山瑞巌円福禅寺」と称した。住持が一時不在だったが、寛永13年(1636年)に雲居が入り、伊達氏の

保護もあって隆盛を極めた。江戸時代前期の1689年に俳人松尾芭蕉が参詣したことにちなみ、毎年11月第2日

曜日には芭蕉祭が行われている。

受付で入場券を渡して振り向くと岩壁を穿って造られた洞窟に仏が鎮座する法身窟が視野に入り、右に眼を向

けると参道の両側に杉の大木が続く奥に中門が見えている。近づいてみるとひときわ太い杉の巨木が三本立っ

ていた。平成23年(2011年)3月11日の東日本大震災では法身窟と中門の中間辺りまで(海岸から300m)津波

押し寄せ、瑞巌寺のシンボルであった杉並木はその後の塩害によって立ち枯れが目立ったことから、約300本が

伐採された。 いま立つ杉並木はその生き残りの杉という。その後ろに左に重文の御成門、そして右にこれも重

文に指定されている中門、そして中門の奥に見える建物が国宝の本堂である。いずれの門や本堂は初夏の雨

に洗われ、津波による被害等微塵も感じさせないでしっとりとしたたたずまいを見せていた。