池「心字(しんじ)の池」を造り、そのほぼ中央に本堂を立てたのが寺の始まりとされ、寺名もこのことに由来して
いる。「心字(しんじ)の池(いけ)」はその後、一千年以上にわたって(いけ)灌漑(かんがい)用水として周囲の水
田を潤してきたという。長い刈り込み垣に挟まれた参道を行くと、山門と白壁の塀が目をひく。境内には本堂のほ
か、書院・茶室・庫裏(くり)などが建ち、本堂の床は四半畳敷きの瓦で珍しく、行基(ぎょうき)の作と伝えられる
手によるものといわれ、四季それぞれにすぐれた趣をみせてくれるという。