京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

古都の夏その3(大雲院1)

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円山公園から野外音楽堂の脇を抜けて清水寺方面に右折する道路の角にある寺が大雲院。境内に祇園閣とい

う山鉾に似せた目立つ建物があることで有名だ。この大雲院、普段は公開していないが、「京の夏の旅キャン

ペーン」の一環として特別公開されている。清水寺に続くこの道は過去何度も通っており、祇園閣は見上げるだ

けだったが、今回前を通ったらたまたま特別公開されていることを知り訪れたのである。

大雲院は、浄土宗系単立寺院。山号は龍池山。本尊は阿弥陀如来。通称銅閣寺または銅閣。天正15年(1587

年)正親町天皇の勅命により織田信長・信忠の菩提を弔うため、開山貞安上人に御池御所(烏丸二条南)を賜

り、信忠公の法名「大雲院殿三品羽林仙厳大居士」に因んで大雲院と名づけ、織田父子の碑を建て追善供養し

た。その後、豊臣秀吉は寺域の狭隘なるを観て同18年(1590年)寺町四条に移し、同年後陽成天皇により勅願

寺の綸旨を給い、大雲院の三字を親書された。その勅額は本堂にかけられている。以来その地に伽藍を擁して

いたが、その周辺は商業繁華の中心となった為、当地祇園閣のある真葛ヶ原の勝域に移転され、昭和48年4

月、本堂が落成した。

祇園閣の建つこの地は元財閥大倉喜八郎男爵の別荘で、昭和3年御大典記念に祇園祭の壮観を常に披露した

いと願って山鉾を模した祇園閣を建てたといわれている。鉄筋コンクリート造三階建で高さ百二十尺(36m)、鉾

先には金鶴が輝き、地価の基礎も深さ百尺に及ぶ。昭和48年、この地への寺地移転を機に一階正面に阿弥陀

如来像を安置した。昭和63年秋、開創400年を記念して内部壁面に葛新民(中国安徽省・巣湖書画研究会副会

長)の筆による敦煌の壁画の模写か完成し、当院に奉納された。観無量寿経変想図、釈迦説法図、千手観音図

などが描かれている。