2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧
最後にこの千年の古式を守り続ける人々の表情をアップで迫ってみた。
優雅な舞が終わると、舞台は再び緊張感がみなぎる。竹伐り会式のハイライト、年占いである。 江戸時代の中期ごろから法師たちが近江座と丹波座に分かれて勝負を争い、勝った方が豊作となる年占い が始まった。本殿向かって右が近江座、つまり近江の国であり…
可憐な美少女が雅楽の音色に合わせて舞う舞楽「南天招福の舞・還城楽」。緊張した竹伐り会式の後に繰 り広げられる王朝の優雅な舞に観客は酔いしれる。
ほら貝の合図とともに大蛇に見立てた青竹を鞍馬法師が伐り、農作物の豊凶を占う。平安時代、修行中だ った峯延上人が現れた大蛇を法力で退治した故事にちなみ、はじめられたという。水への感謝と五穀豊穣 を願う神事である。 鞍馬法師の気迫に満ちた鋭い気合…
鞍馬寺、宗派はもと天台宗に属したが、1949年以降独立して鞍馬弘教総本山となっている。山号は鞍馬 山。開基(創立者)は、鑑真の高弟鑑禎(がんてい)とされている。 時間になると優雅な雅楽の音色の流れる中先達を先頭に本堂に入場。鞍馬法師の持つ刀の入…
竹伐り会式直前の風景。見物客は腹をこしらえ、報道関係者はスタンバイする。
鞍馬寺に着いたのが午前11時、いいカメラポジションを確保して午後2時開始までただひたすら待ち続け る。最初ちらほらだった見物客も時間の経過とともに次第に増え、テレビカメラを持った報道関係者も到 着し雰囲気が徐々に盛り上がってくる。
初夏の木漏れ日が石垣に微妙な陰影をつくり、お堂の朱色と青葉の色が互いに引立て合っていた。
牛若丸という童謡がある。 京の五条の橋の上 大の男の弁慶は 長い薙刀振りあげて 牛若めがけて切りかかる 牛若丸は飛び退いて 待った扇を投げつけて 来い来い来いと欄干の 上へ上って手を叩く 前やうしろや右左 ここと思えば又あちら、 燕のような早業に 鬼…
大原が京の奥座敷とよく言われるが、それより更に北に奥まり、北山の山塊にどっぷりと抱かれたような 鞍馬山は京の隠れ舎といっていいかもしれない。だから駅前の土産屋だってどこかひなびて素朴な感があ る。
毎年6月20日に行われる京都鞍馬寺の千年の古式「鞍馬寺竹伐り会式(たけきりえしき)を見に初夏の鞍馬 山を訪れた。鞍馬山には京都出町柳から登山電車のような叡山電車(愛称えいでん)に乗車して向かう。 車窓からの見える北山杉は凛として美しく、鞍馬山の駅で…