07八朔の日・祇園
お茶屋の二階に吊り下げられたすだれに夏の太陽が照りつける季節。 今日は八朔。八朔は旧暦の8月1日の事で、昔からお世話になった人にお礼や贈り物を贈る風習がある京 都の祇園では新暦になった後も日頃世話になっている芸事の師匠や、日々の舞台となるお…
若くてはつらつとした現代の女性でも、祇園という閉鎖的であるが昔のよさと伝統を重んじる地域社会に 入って、芸事を磨き、礼儀所作振る舞いを身につけ、厳しい色町の世界で揉まれていると、その顔には美 しさと厳しさとしたたかさと祇園の女としての気品が…
芸舞妓たちのうしろ姿は清楚で色気があって、豪華で美しい。特にだらりの帯はいい。
黒髪がそばを通ると一瞬そよ風が吹きぬけたかのような感覚を覚え、次の瞬間鬢付け油の残り香が辺りに 漂う。
毎年8月1日のこの日は朝早くから祇園界隈に大勢のカメラマンたちが集合する。祇園を象徴する芸舞妓 たちの姿を遠慮なく?写せるからだろうか年々集まる人数は増加している。だが同時にカメラマンのマナ ーも年々悪くなっているようだ。芸舞妓たちはそんな…
祇園の小路の石畳は八朔の太陽に照りつけられて終日厳しい熱さに見舞われ、芸舞妓たちの姿は石畳にく っきりとした影を落とす。
白川にかかる巽橋は辰己大明神に続く祇園のメーンストリート。八朔のこの日はアマチャカメラマンが 早くからこの辺りに陣取って芸舞子達の到来を待ち続ける。(かくいう小生もその一人だが)
芸舞妓たちが挨拶に訪れるお茶屋には色とりどりののれんが架かっていて、そのお茶屋の歴史を語ってい るようだ。のれんを待ち上げる者、そののれんをくぐる者、色町の序列がそこにはある。
髪飾りと髷を気にしながらのれんをくぐる舞妓の姿にみずみずしい色気が漂う
舞妓に日傘はよく似合う
日傘その2
芸舞子達の纏った黒紋付の色が夏の日差しに鮮やかに映える
八朔の日の祇園にはさまざまな表情がある