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愛読書22 「播磨灘物語」

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播磨灘物語」は昭和485月から昭和502月まで読売新聞に連載されました。豊臣秀吉が天下をとる

ことが出来た最大の功労者である黒田官兵衛。軍師としての豊かな才能のゆえに豊臣秀吉に懐刀として

最も信頼される一方、最も警戒された戦国武士の生き様を描いた小説です。

◎わたしと「播磨灘物語


豊臣秀吉が木下姓を名乗っていた時代の軍師竹中半兵衛とこの小説の主人公である黒田官兵衛、そして

武田信玄の軍師であった山本勘助、この三人の人物を昔はよく勘違いしたものでした。特に黒田官兵衛

山本勘助の二人については、黒田官兵衛が、織田信長に反旗を翻した荒木村重を説得するため攝津伊

丹の有岡城を訪れ、一年間水牢に幽閉された脚が不自由となり、一方山本勘助も足が不自由であったた

め、そのことで記憶が間違ったのかもしれません。いずれにしても竹中半兵衛黒田官兵衛豊臣秀吉

の参謀として天下どりに功績を残し、山本勘助武田信玄の参謀として戦国時代最強の武田軍団の創設

に力を尽くしたのです。晩年豊臣秀吉が周囲のお伽衆に自分が亡くなったら次は誰が天下をとるであろ

うと冗談めかして尋ねたところいろいろな人物の名前がでましたが、最後に秀吉は黒田官兵衛の名前を

挙げました。そのことを伝え聞いた官兵衛は秀吉の心の奥底をおもんばかり疑いをかけられる前に直ち

に隠居したといいます。秀吉さえ官兵衛の非凡な才能を恐れていたのです。