京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

東海道間の宿六地蔵その1

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六地蔵は旧東海道草津宿と石部宿の、ほぼ中間の、「間の宿」として栄えた所で、江戸時代、旅人たちのため
 
に道中薬を売る店が数軒あったという。そのうちの 1軒である大角家は、胃痛や歯痛などに効くという「和中散」を
 
売る「ぜさいや」の本舗で、慶長16年(1611)、野洲郡の永原御殿に滞在中の家康公が腹痛を起こして苦しんだ
 
時に、典医が持ち帰った「和中散」を献じたところ、たちまちに治ったという。喜んだ家康公が直々に薬に「和中
 
散」という名を与えたこともあり、その後、「和中散」は広くその名を知られるようになったと伝えられている。江戸
 
時代、大角家は「間の宿」の茶屋本陣をつとめていたが、和中散本舗の隣に座敷を増築して、そこに多くの大名
 
が休憩に立ち寄ったという。文政 9年(1826)には、長崎から江戸へと向かう途中のシーボルトが立ち寄ってお
 
り、又、明治元年(1886) 9月には明治天皇も休憩している。
 
現在の建物は、寛永年間(1624~44)の建物をそのまま残したもので、大きな白壁、贅を尽くした玄関
 
や欄間、小堀遠州作と伝えられる庭園などが目を引く。店舗のほか、製薬場・台所・居間と玄関及び屋
 
敷・正門・隠居所などが、国の重要文化財に、そして住宅全体が国の史跡に指定されている。