「白髭神社」は滋北西部の高島市にある、琵琶湖に面した神社である。創建は1900年前、第11代天皇の垂仁天皇の頃で、近江最古の神社とされている。また、全国にある白髭神社の総本社ともされている。晩夏の日の光に湖面が映えるそんな白髭神社を訪れた。白髭神社のご祭神は猿田彦命(さるたひこのみこと)、比良山脈を背に白砂と老松に囲まれて神々しく鎮座する。本殿は豊臣秀吉の遺命を受けた豊臣秀頼の寄進を受けて慶長8年(1603年)に建立されたもので本殿は檜皮葺きで入母屋造りで桃山時代特有の建築様式を今に受け継いでいる。ちなみに豊臣秀吉の遺命を受けて秀頼が再建したものは北野天満宮や方広寺など、京都でも重要な寺社ばかり。この白髭神社もその一つであり、秀吉も白髭神社を重要な神社として扱っていたということなのであろう。この白髭神社があるのは琵琶湖の西岸を走る大動脈・国道161号線沿い。元々は湖に面していたのだが、現在は国道によって神社の境内は寸断されているような状態で、神社の参道自体はなく、湖上の鳥居と本殿の間に国道が走っている。