京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

興福寺中金堂その1

      

      

      

奈良駅前から三条通を通って興福寺に向かう。三条通の両側の商店街もホテルが出来ていたり、若者向けの店舗が出来ていたりして賑わいを見せていた。三条通を歩いて行くと興福寺五重塔の伽藍が見えてくる。三条通から南円堂に向かう石段を登りきると左手に興福寺中金堂がその姿を現した。興福寺が710年の平城京遷都と同時に創建され、中金堂はその4年後にできた。平氏の南都焼き打ち(1180年)など戦災や火事で7回焼失し、その都度再建された。だが、江戸時代の1717年の火災以降は仮堂でしのいできた。しかし、あくまで仮設としての建立であったため、長期使用を想定しておらず、材木には不向きなマツが使われるなどしたため、急速に老朽化が進んだ。そして、創建当時の様式で復元すべく、この仮堂は平成12年(2000)に解体。その後、発掘調査を経て、平成22年(2010)の立柱式、平成26年(2014)の上棟式を経て、平成30年(2018)に再建落慶を迎え復元された。奈良では江戸時代に再建された東大寺大仏殿(東西57メートル、南北50・5メートル、高さ46メートル)に次ぐ大きさの木造建築。中金堂の本尊は1811年に造られた釈迦如来坐像。その周りに国宝の四天王像(13世紀)などが安置されている。