京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

山鉾巡行その3

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激しい雨の中に姿を現した長刀鉾。先きに大長刀をつけているのでこの名で呼ばれる。長刀は疫病邪悪をはら

うものとして、もと三条小鍛冶宗近の作が用いられていたが、現在は大永二年(1522)三条長吉作の長刀を保存

し、複製品を鉾頭としている。この鉾は古来「くじとらず」といい毎年必ず巡行の先頭にたち、生稚児の乗るのも

今ではこの鉾だけである(他の鉾は人形が乗っている)。前懸はペルシャ花文様絨毯、ペルシャ絹絨毯(古)、胴

懸には中国玉取獅子図絨毯、十華図絨毯、梅樹図絨毯、中東連花葉文様インド絨毯など16世紀~18世紀の稀

少な絨毯が用いられていたが、現在はその復元品を使用。見送は雲龍波濤文様綴織が平成17年に復元新調さ

れている。平成20年度に下水引全面の新調が完了した。だが今日は雨除けのビニールに覆われているためよく

見えないのが残念である。

 構造
重量 約11トン
高さ 地上から長刀の上まで約25メートル
車輪 約2メートル
鉾屋根 長さ約4.5メートル  幅約3.5メートル
石持 音頭取の立ち台が乗る。
音頭取 曳子の指揮者2人。(辻廻しの時は4人)
屋根方   屋根の上に乗って真木の揺れを調整したり電柱や建物に当りそうな時は足で防ぐ
囃子  50人  稚児・禿とその父、稚児係など約50人が乗る込む
曳子 50人
その他 建方・車方など多数が必要。

長刀鉾は所定の場所に停まると辺り一帯にほっとした安堵の雰囲気が流れると鉾の前に梯子段が架けられた。

まず稚児の両脇に立つ二人の禿が濡れた梯子段を慎重に降りてくると朱笠が差しかけられた。地上に降り立つ

と父親にねぎらいの言葉をかけてもらうと、ようやく緊張が取れたのか、子供らしい表情に戻り、その屈託のない

表情に周囲から拍手も湧き起こっていた。