仁王門をくぐりしばらく歩くと金堂の前に出る。子どもたちの元気な歓声が響く。金堂前に作られた「餅上げ力奉
納」の台上で小学生たちが餅上げに興ずる風景が目に入る。午後行われる「
餅上げ力奉納」の先立ち地元の小
学生を対象に行われる行事である。金堂の前には企業の寄付した大きな
鏡餅が供えられていた。金堂は国宝
に指定されており
醍醐天皇の御願により延長4年(926)に創建された建物。当時は釈迦堂といわれていたが、永
仁、文明年間に二度焼失した。現在の金堂は
豊臣秀吉の命によって
紀州(
和歌山県)湯浅から移築が計画され、
秀頼の時代、慶長5年(1600)に完成した。この金堂が、
醍醐寺の中心のお堂であり、安置されている
薬師如来坐
像が
醍醐寺の本尊である。金堂からは読経が流れ、大勢の善男善女の参拝客の足が途切れることはない。