奥之院、大仏殿に参拝して塔中支院の一つである華蔵院の前を通り、重要文化財に指定されている三重小塔があった。三重小塔は永正10年(1513)に製作が開始され永正16年(1519)に竣工された。製作者は山寺立石寺の支院である華蔵院の当時の住職静運が発願し十穀静充が製作しています。高さが8尺2寸(248センチ)と比較的小さい為、岩窟の中に全体が納まり隙間を埋めるように木壁と庇が付いている。主規模ながら室町時代に建てられた三重塔の遺構で意匠にも優れている事から昭和27年(1952)に国指定重要文化財に指定された。内部には三重塔の本尊である大日如来像(旧本尊は釈迦如来像)が安置されている。