京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

八甲田山その1

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十和田湖から八甲田山の八甲田ロープウェイ山麓駅まで40キロ、一時間の行程。9時過ぎに山麓駅に到着し

た。時間が早いからまだ観光客も少ない。駅の中に八甲田山を舞台にした映画「八甲田山」のスチール写真の

コーナーがあった。映画の原作は、若いころ傾倒していた作家新田次郎の小説「八甲田山死の彷徨」であり、映

画も何度も観たわたしにとって、すでに亡くなった俳優の写真に感慨を覚えながら、ケーブルカーに乗って頂上

駅に向かった。山頂までは8分とわずかな時間であるが八甲田山山麓の景観が眼下に広がる、そのダイナミック

な景観に思わず窓ガラスに鼻をぶつけそうになる。山頂からの眺めは月並みな言い方しかできないが、まさに絶

景で、空は抜けるように青く、白雲が山頂の背後から現れては、山頂を時に隠し、時に露わにしてゆっくりと、し

かし着実に手前の山肌に降りてきてそして消えてゆく。白雲は絶え間なくその現象を繰り返す。

八甲田山は、青森市の南側にそびえる複数火山の総称で日本百名山の一つ。「八甲田山」と名がついた単独峰

は存在せず、18の成層火山や溶岩円頂丘で構成される火山群である。 青森県のほぼ中央に位置し、約20km

南には十和田湖が位置する。東北地方の脊梁奥羽山脈の北端である。青森県の最高峰「岩木山」標高1,625m

に次ぐ、標高1,585m。2016年12月1日より気象庁指定の常時観測火山となっている。命名の由来について「新撰

陸奥国志」によれば、八の(たくさんの)甲(たて)状の峰と山上に多くの田代(湿原)があるからという。

周辺は世界でも有数の豪雪地帯である。明治35年に青森の歩兵第五連隊が雪中行軍の演習中に記録的な寒

波に由来する吹雪に遭遇し、210名中199名が遭難した事件(八甲田雪中行軍遭難事件)が発生、それを基に新

田次郎の小説「八甲田山死の彷徨」が書かれた。なお、陸上自衛隊青森駐屯地に駐屯する第5普通科連隊も、

毎年厳冬期に八甲田山系での冬季雪中戦技演習を行なっている。