毎年のことながら8月1日の八朔の日(芸妓さんや舞妓さんが芸事の師匠やお茶屋にあいさつに回る盛夏の恒
例行事)は大勢の観光客や見物客、そして写真愛好家が祇園を訪れる。特に今年は土曜日だったから例年にも
の放列があるか知っているから、そこを避けて通ってゆく。また今年は例年に比べ酷暑だからタクシーでの移動
も多く愛好家にとって酷暑の中で長時間待つ割には撮影機会が少なかったのではあるまいか。
初めてこの日の祇園を訪れたのは9年前の2006年8月1日、人出も少なくかつての伝統に根差した八朔の雰囲気
がまだ残っていたように思う。わたしも初めての経験だったから勝手がわからず、写真の構図に写り込んでしま
う場所で待機して、他の愛好家から叱られたり、うっかりして他の愛好家の前に立って文句言われたり、いって
みればこういった群衆の中で写真を撮るマナーのようなものを教えられたのであった。だが最近は注意をした
り、叱りつけたりする人も少なくなったこともあるのか、マナーをわきまえない、知らない愛好家も増え、それに押
し寄せる大勢の人混みで八朔の雰囲気が失われつつあるように思える。