南観音山に続いてゆっくりとやってきたのが大船鉾である。巡行に復帰した大船鉾は現在、「白木の鉾」である
が、風雨に晒される白木の屋根、六本柱、勾欄の各部については、この先何百年にもわたって使用するにあた
り、できるだけ早い時期に漆塗りを施す必要がある。また車輪や車軸は、初年度の消耗を見ると、早い時期に新
調が必要であり、さらに江戸末期に舳先を飾った龍頭の復元や焼失後未だ復元できていない磯良、住吉大明
装品を取り付ける金具の充実も図る必要がある。以上の通り復元項目は数多くあり、その優先度の高いところ
から順次新調・補強修理を行っていかなければならないという。