日牟禮八幡宮の楼門の前には各郷からの大太鼓が到着、楼門をくぐって境内に入る(宮入り)が一回で楼門をく
ぐるわけではない。八幡宮の祭神を恐れはばかるように楼門をくぐったと思えば先頭の若衆が押し戻す。こうして
境内に入りかけてはまた外に出るといった行動を何度か行った後、ようやく境内になだれ込むようにして入ってく
る。その様子を見て周囲の見物客からは拍手と歓声が上がり、祭の雰囲気は一挙に盛り上がる。宮入を終えた
郷の先導の人々は楼門の前で他の郷の宮入りを見守るが、どの顔も大事な神事である宮入りを終えた安堵感
が漂い、中には茶碗酒を酌み交わす光景も見られる。
次の郷の宮入までのほんのわずかのひととき、八幡宮の拝殿あたりだけが煌びやかでまぶしく輝き、神々しい
雰囲気が漂う。