千本
五辻通りあたりは
西陣地区であり、かつては細い路地の突き当たりの町家から帯を織る機織(はたおり)の
音が聞こえてくるような場所であった。「近為」とか「こじま」いう老舗の漬物屋があったり、昔風の店構えの銘木
屋があったり、店軒にガス灯を掲げた
鰻屋があったり、昔懐かしい八百屋があったり、町家には、ばったり床机
-建物に取り付けられた折りたたみ式の床机-や京格子など昔からの京町家の風情が残っていたりして、楽し
く、懐かしい心温まるレトロな風景がこの辺りにはある。店の中で買い物をしているのであろう飼い主の影を追う
犬のしぐさが可愛く、ついカメラを向けてしまった。