インクライン(傾斜鉄道)は明治18~23年の疎水大工事の一部で、蹴上の船留から岡崎動物園前までを指す。
(疎水→琵琶湖から蹴上までの総延長が8.7km、内トンネル3.4km。)運河利用を目的として作られた疎水の中
で、この蹴上の船留から岡崎動物園前は高低差により急勾配となったため、ここの区間のみ軌道を敷き運輸船
が、昭和52年に復元された。今春往時運輸船として使用されていた三十石船も復元されて台車に載せられて展
示されている。琵琶湖から京都まで運河を建設するという当時としては大土木工事で、日本人のみによって行わ
れた最初の近代的大土木事業であり,明治期における日本の土木技術水準の到達点を示す近代遺産として,
平成8年6月にこのインクラインをはじめ12箇所が国の史跡に指定されている。
春の訪れを告げる当ブログの「京、近江の桜シリーズ」、小生の最も好きな散策コースの掲載から今年のシリー
ズを開始したい。