は豊臣秀吉によって寺領を没収されて廃寺同然となったこともあるが、こうした歴史上の苦難を乗り越えてその
都度再興されてきたことから、三井寺は「不死鳥の寺」と称されている。
琵琶湖の湖水の取水口(疎水として山科を経て京都岡崎までの運河)あたりからこの三井寺の盛夏探訪を始め
たい。水門のある取水口あたりに架かる橋からトンネルが見える眺めは両側に桜の古木が生い茂り、桜の名所
として知られ、橋からの眺めは撮影スポットとして有名。その疎水の脇道を歩いてゆくと見えてくるのが三尾神社
の鳥居である。三尾神社は卯年生まれの守り神として信仰を集めている神社で、応永33(1426)年に三井寺の
鎮守社として建立され、明治10(1877)年に現在地に移築されたという。石橋の左手にある手水舎では兎の口か
ら手水が流れている。