八幡市内の各町内で工夫を凝らして製作された13基の山車は、通りで他の町内の山車と互いの名誉をかけ
てぶつけ合って組合せ(けんか)する。山車の担ぐ部分の井桁に組まれた丸太を互いに絡ませ、押し込ん
で持ち上げ、相手の山車をひっくりかえすと勝となる。勝つと次の獲物を求めて市内の通りを練り歩く。
左義長の担い手は踊子(おどりこ)と呼ばれ、その服装は、揃いの半纏を羽織る姿が一般的であるが、女
物の長襦袢を着用したり、化粧をするなどして、変装した格好でまつりへ参加するものもいる。
左義長を担ぐ人々は口々に「チョウヤレ・チョウヤレ」と「マッセ・マッセ」と声を発して山車をぶつけ
合う。前者は「左義長さしあげ」後者は「左義長めしませ」からこのような掛け声になったものといわれ
ている。