鯖街道
京都、出町柳から八瀬、大原を経て湖西花折峠を越え、比良山の西の朽木村を北上して若狭小浜へ至る道
は、古来「若狭街道」と呼ばれて、若狭の海の幸と北国の物資を京上方へ運ぶ重要な交通路であった。
江州から若狭への旅人を最初に迎えるのが「熊川宿」である。
熊川宿
国土庁から「水の郷百選」に選ばれている。熊川の町の中を清冽な用水路(前川)が流れて、町の暮らし
に景観に大きく貢献していることが評価されたという。
また、「若狭街道(鯖街道)熊川宿」が建設省から「歴史国道」として認証されている。近畿地方では
「熊野古道」と「竹内街道」に続いて3番目という。鯖街道とは若狭湾で捕れた鯖を一塩して一夜のうち
に京都へ運ぶ道として使われたことからきている。運ぶ人達は「京は遠ても十八里」と唄いながら寝ずに
歩き通した。熊川宿はその中継地として栄えた。
1996年、熊川宿は文化庁より「重要伝統的建造物群(重伝建)」として選定された。江戸時代を通じて栄
えた頃の伝統的な町並みが良く保存されていることが評価されたものという。