京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

秋の鯖街道(若狭街道)をゆく 花折峠

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琵琶湖大橋を西から渡り、国道477号線を走り山間に入ってゆくと国道367号線(京都市から福井県三方上中郡
 
若狭町に至る 一般国道)にぶつかる。左手に見える途中トンネルを抜けると大原を通って京都に向かうが、今日
 
は朽木に向かわねばならない。だから国道367号線を右折しさらに山間を登ってゆく。九十九折になった急な上
 
りを登りきると、トンネルが目に飛び込む。花折峠を突き抜ける花折トンネルである。かつての鯖街道若狭街道)
 
のなかで随一の難所といわれた峠でもある。また、安曇川和邇分水嶺となっている。鯖街道沿線にあ
 
明王院への参拝者が、仏前へ供えるシキミを峠付近で摘んだことが名称の由来となったという。国道367
 
「花折トンネル」(標高500m)で貫いており峠の交通を成している。このほか、旧道となった峠道(標高591m)も現
 
存しており、長距離自然歩道のひとつである近畿自然歩道鯖街道花折峠のみち」コースの一部となっいるほ
 
か、南比良蓬莱山など)への登山道にもなっている。トンネルを抜けると空が急に広くなり、北にどこまでも続く
 
山塊が目に飛び込んでくる。右側に続く山塊が比良山系である。トンネルを出ると道は右にカーブするがすぐ右
 
手に建物が見える。京鯖寿し鯖街道花折本店である。
 
鉄道や自動車が普及する以前の時代に、若狭湾で取れたサバを徒歩で京都に運んだ道であったことから、この
 
ように呼ばれるようになった。サバに塩をまぶして夜も寝ないで京都まで運ぶとちょうど良い味になることから、運
 
ぶ人達は「京は遠ても十八里」と唄いながら寝ずに歩き通したと言われている。こうして運ばれた塩漬けのサバ
 
は京の一般庶民にまで喜ばれ、その到着が待ち望まれたという。現在も小浜や国道367号沿線などには、鯖寿
 
司の製造を生業とした店が多数存在する。
 
花折峠からの眺望はもう晩秋の風景である。