京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

初夏の長命寺その2

      

      

      

琵琶湖畔にそびえる長命寺山(標高333m)の南西の山腹標高240m辺りに位置している。かつての巡礼者は、三十番札所の竹生島宝厳寺から麓の港(標高87m)に船で上陸し長命寺に参詣した。元暦元年(1184年)、佐々木定綱が戦死した父佐々木秀義の菩提を弔うために、三仏堂を建立したのを皮切りに、平安時代後期に仁王門、本堂、鐘楼、太子堂護摩堂、宝塔などを建立し、伽藍が整った。鎌倉時代を通じて近江守護佐々木六角氏の崇敬を受けている。長命寺本堂へは、湖岸から808段の石段の参道を登る。登りには約20分を要するが、現在は本堂近くまで自動車道が整備されている。鬱蒼とした新緑に包まれた石段を登りきり、山門をくぐると石段は左に折れて境内へと続く。石段の正面に三重塔(重要文化財)の美しい姿が見え、左手にこれも重要文化財に指定された本堂は室町時代・大永4年(1524年)に再建された。入母屋造、檜皮葺き。桁行7間・梁間6間の和様仏堂である。本堂の左には三仏堂、さらに護法権現社拝殿、そしてその奥には鐘楼の建物が立ち並ぶ。