冬の奈良散歩その７

大仏を見るのがこの日の目的ではない。時間の関係もあり大仏殿の前から早々に立ち去り、猿沢池方面に向か

う。途中何やら騒がしく祝詞の声も聞こえることからその方向に足を進めると、奈良公園の一角、飛火野で春日

大社の春日大とんどが行われていた。春日の大とんどは奈良の新春の風物詩であり、毎年1月の第4土曜日に

行われている。飛火野に火炉を設置し、正月の注連縄飾り・古いお札・お守りなどを焚き上げ、無病息災・五穀

豊穣などを祈願するのである。またこの春日の大とんどの火は若草山焼きの火種になるという。

大とんどの会場から遠ざかると、公園で鹿たちがゆったりと過ごす、奈良ではの風景が広がっていた。