京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

晩秋の古都 円山公園

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我が家の菩提寺である京都市内の寺が創建400年を迎え、その記念法要が先日行われた。その寺は京都市

京区の東本願寺の近くにあるが、今月がわたしの父母の祥月命日でもあり、寺に行く前に東山の大谷祖廟へお

参りに立ち寄った。大谷祖廟へ行くのに円山公園を抜けていくと、雨の中の公園の紅葉はもう紅葉の盛りをすぎ

て、足元に落葉の絨毯を美しく広げていた。昨年の秋は鯖街道や湖北の名刹鶏足寺等に紅葉狩りに出かけた

が今年は近場の紅葉しか見ることしかできなかったから、円山公園の紅葉が見納めとなった。

創建400年を迎えた寺は圓徳寺といい、東本願寺の末寺である。400年前というと園徳寺初代の辻丹波守家成

(近江出身)は織田信長に仕えた武士で、東西本願寺に分派した初代の門主教如上人のもとで出家得度し、

元和2年(1616年)に園徳寺を建立したという。今の住職は16代目という。創建後1788年の京都が半分以上焼失

した天明の大火で、園徳寺は東本願寺とともに類焼、また1864年には蛤御門の変禁門の変)による兵火でも東

本願寺とともに焼失している。1929年(昭和4年)13代住職のときに本堂書院が再建され、1965年(昭和41年)創

建350年を迎え14代住職のもとで白木のままであった本堂内陣に金箔漆が施されたという。14代住職はわたし

が子供の頃実家の仏壇に毎月お経を挙げにきていて、その毎に末席に座らさせられて手を合わしていた記憶が

ある。お経が終わると父母としばらく談笑していたが、その物言い、風格は今にして思えば古武士の雰囲気が

漂っていたのかもしれない。その14代住職の長男がわたしの高校の後輩であったが、音楽の道に進んでしまっ

たため、次男が15代目を継ぎ、わたしの父の葬式はこの園徳寺で平成7年に行われ、この15代目住職が導師を

勤めてくれたのである。15代目には後継ぎがいなかったため養子をもらい、この養子が16代目として今回の法要

は住職継職の記念法要も兼ねているのであった。三十過ぎのまだ若い16代目住職であるが、この園徳寺の400

年の歴史と重みにこれから耐えていかねばならない。来年の3月にはこの園徳寺でわたしの父母の23回忌と実

姉の7回忌の法要をお願いしようと思っている。