有名な草津市三大神社の砂擦りの藤が満開となった。地面の砂を擦るような長さまで藤が長く成長することから
この名前がある。今年で三回目だが初めて行った六年前が一番長くて、なるほど名前の通りだと感心していた
が今回はそんなに長くもなく、境内のボランティアの方に聞くとあと伸びてもせいぜい20センチ程度という。
この藤の木は伝説によれば、摂政関白の任にあった藤原氏の隆盛を祈念して植樹され、巨木となったが織田信
長の兵火(1571年推定)により焼失した。その後株元から芽生え、次第に繁茂して今日に至ったという。老藤は
「ノダフジ種」でつるは右巻きが特徴という。花は可憐な紫色を呈し、穂が長く2メートル近くにもなり「砂擦りの藤」
藤棚の下で若い女性がスケッチブックを開いていた。そっと後ろから盗み見してみると、藤の花弁を細かく丹念
にスケッチしている。手書き友禅の下絵書きかもしれない。