綾傘鉾は山鉾の非常に古い形態を残している傘鉾の一つで、大きな傘と棒振り囃子の行列として巡行してい
た。この綾傘鉾も、江戸時代の天保5年(1834)、一時小型の鉾に改造されるが、元治元年の大火で、その大部
分を焼失することになる。その後、明治12年から17年まで原型の徒歩ばやしの形で巡行したことがある。棒振り
囃子は、赤熊をかぶり、棒をもった者が、鉦、太鼓、笛に合わせて踊るもので、壬生村の人々により奉仕されて
いた。この綾傘鉾も町内の人々の努力が実り、昭和54年から巡行することになった。なお、傘につける垂りは人
間国宝の染織家森口華弘の友禅「四季の花」と平成4年に町在有志の寄贈になる綴錦「飛天の図」がある