2012-01-22 八風街道をゆく(東近江市阿賀神社) 街道をゆく #写真 国道八号線は旧中山道であるが近江八幡を抜けてしばらく走り、近江鉄道八日市線をまたぐ陸橋を降りたところ に友定町の交差点がある。その交差点を右折すると八日市に続く国道421号線に入る。その辺りを武佐といい、 中山道武佐宿のあったところで今でも通りにはその面影を残す建物がある。国道421号線は別名「八風街道」と いい、中山道と東海道を結ぶ道の一つ。この中山道の武佐宿から八日市を経て鈴鹿山脈を八風峠で越え、東 海道の桑名宿と四日市宿のほぼ中間地点に出る。東に向かえば桑名から江戸へ、西は四日市から伊勢神宮に 通じる。近江中山道からは草津で東海道に出る方法と、五個荘から八日市、日野を経て土山で東海道に合流す る近道もあったが、いずれも盗賊の出没する鈴鹿峠と、厳しい鈴鹿の関所を通らなければならず、商人をはじめ としてこれを嫌う人が多かったという。近江鉄道八日市線としばらく並行するその八風街道をしばらく走ると左手 に見えてくる小高い山を船岡山という。船岡山への登り口にある阿賀神社のまだ門松の残る鳥居をくぐると工事 でも始まるのだろうか覆いをかけた本殿が目に入ってくる。本殿の両側には本殿を守るように巨岩が鎮座してい る。有名な近くの太郎坊宮の阿賀神社とは違ってここの阿賀神社はこじんまりとした静かな神社である。