2014-01-15 東近江 八風街道のあたり 街道をゆく #写真 八風街道は中山道と東海道をむすぶ数ある道の一つである。中山道の武佐宿から八日市(現東近江)を経て鈴 鹿山脈を八風峠で越え、東海道の桑名宿と四日市宿のほぼ中間地点に出る。東に向かえば桑名から江戸へ行 き、西は四日市から伊勢神宮に通じる。近江国の中山道から草津で東海道に出る方法と、五個荘から八日市へ 行き、日野を経て土山(甲賀市)で東海道に合流する近道もあったが、いずれのルートも盗賊の出没する鈴鹿峠 と、厳しい鈴鹿の関所を通らなければならず、商人などが危険なルートを嫌う人が多かったという。八風街道は近 江から鈴鹿山地の八風峠を越えて伊勢に至る近江伊勢間の交通路の一つで、中世期は近江商人の重要な通 商路であった。東近江の旧市街を通る八風街道は昔ながらの風情を残し、街の中を近江鉄道の線路が貫いてい る。街道の近くにある松尾神社は新年の陽だまりの中に静かにたたずんでいた。