2010-12-31 晩秋湖北の風景その4 秋 #写真 大浦漁港を過ぎてさらに湖岸沿いの道を進むと奥琵琶湖パークウェイに入る。20分ほど走るとドライブウェイは 山の方への登り道に入るが、その登り道を行かず、直進する道にコースをとってしばらく走ると菅浦の集落に着 き、自動車道路はそこで尽きる。沖合いに竹生島を臨む菅浦集落はかくれ里と呼ばれ、古くから住民による自治 が行われており、鎌倉時代~江戸時代までの1261点の文書が伝わっている。「菅浦文書」と呼ばれ、国指定重 要文化財に指定されている。現在は滋賀大学に所蔵されているという。参道に大きな銀杏の木がある神社は須 賀神社といい、奈良時代、淳仁天皇が「藤原仲麻呂の乱」の際に当地へ逃れたという伝説があり、現在社のあ る場所を行在所(あんざいしょ)としていたと言われる。 JR永原駅からの菅浦へのバス便は日中1時間に一本しかなく、まさに陸の孤島といっていい。だが奈良時代か 続く貴重な歴史の集落なのである。