京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

初秋湖東三山西明寺その1

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先月晩夏の湖東三山として百済寺金剛輪寺を紹介し、残りの西明寺も取り上げる予定でいたが、行く機会が
 
無く10月に暦が変わってしまった。だから晩夏ではなく初秋の西明寺ということでご紹介したい。
 
天台宗龍應山西明寺(さいみょうじ)は湖東三山のうち一番北にあり、これも紅葉で有名な名刹平安時代の承
 
和元年(834)に三修上人が、仁明天皇の勅願により開創された寺院である。平安、鎌倉、室町の各時代を通じ
 
て祈願道場、修業道場として栄え、山内には17の諸堂、300の僧坊があったといわれ、源頼朝が来寺して戦勝
 
祈願をされたとも伝えられている。戦国時代に織田信長比叡山を焼打ちしてその直後に当寺も焼打ちしたが、
 
国宝第一号指定の本道、三重塔、二天門は戦火を免れ現存している。その後江戸時代に天海僧正の尽力によ
 
り復興され現在に至っている。
 
駐車場から受付で拝観料を払いしばらく行くと右手に本道への参道の石段が続くが下山専用の石段で、そのま
 
ま直進して名勝庭園「蓬莱庭」の中を抜けて裏山から本堂へと登り専用の道が続いている。
 
「蓬莱庭」はまことに苔の美しい庭園である。周囲の紅葉が紅葉するまでは庭の主役は緑の絨毯を敷いたような
 
苔ではあるまいか。「蓬莱庭」は国指定の名勝庭園であり、薬師如来・日光・月光の三尊仏をあらわす立石、十
 
二神将等をあらわす石組があり、心字池には折鶴の鶴島と亀島があり、紅葉の時期までのわずかな間の静寂
 
が流れる今が庭を散策する者にとっては心が安らぐ時である。