京都御苑の中央を南北に延びる大路の突き当りにあるのが京都御所であり、大路の東側にもう一本大路が南北に連なっている。その大路の東側にあるのが大宮御所である。京都御所が平安京へ遷都した794年から明治維新のころまで、天皇の住まいであったのに対し、大宮御所は皇太后・太皇太后（崩御した天皇の皇后）の御所（女院御所）を指す。上皇（退位した天皇）が存命中の場合は、その御所を仙洞御所と言う。大宮御所の前の大路は時代行列の人々の待機場所となっており、平安神宮でさまざまな時代の装束を着けてきた人たちがバスで移動してきて、時代ごとに毛氈を敷いた床几に座って時間まで過ごす。すでに昼食を摂り始めているグル－プもあり、弁当を届ける仕出し屋の車が行きかう等、あわただしい雰囲気が広がる場所である。
