京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

23時代祭その2

時代祭は、5月の葵祭、7月の祇園祭と並ぶ「京都三大祭」のひとつで、京都平安神宮の大祭で、平安神宮の創建と平安遷都1100年を奉祝する行事として、1895年(明治28)に始まった。第1回目は10月25日に行われ、翌年からは、桓武天皇が794年(延暦13)に長岡京から平安京に都を移された日を“京都の誕生日”として10月22日に行われている。ご鳳輦(ほうれん)に乗った桓武天皇孝明天皇のご神霊に、京都市街の安泰と繁栄、進化をご覧になっていただき、各時代の行列がご鳳輦のお供をする。行列は明治維新から始まり、次いで江戸、安土桃山、室町、吉野、鎌倉、藤原、延暦と8つの時代を20の列、牛や馬を含む総勢約2000名で構成され、約2kmもの長さで約3時間にもなる。綿密な時代考証を重ねられた衣装、祭具、調度品は1万2000点にも及び、京の伝統の技をもってそれぞれの時代を細部まで再現されており、その豪華絢爛な行列はまさに“生きた時代絵巻”といっていい。維新勤王隊についゆくと堺町御門に至る。堺町御門は、朝廷の内と外とを隔てる外郭九門と呼ばれる門のうちのひとつで、京都御苑の南側にある。維新勤王隊より一足早く御苑の中に入り、御苑を南北に通る大路をゆく。大路の行き先には京都御所の建礼門の甍が見えている。この建礼門前から時代祭の行列が出発し、御苑に入ってきた堺町御門を出て、平安神宮まで行列は巡行するのである。大路の両側には観覧席が設けられ、巡行の時を待つあわただしさが感じられる。建礼門前にはすでに桓武天皇孝明天皇のご神霊が乗るご鳳輦が置かれている。