京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

鏡神社の秋その1

      

鏡神社は南北朝時代の建築で「日本書紀」にも記されている朝鮮半島新羅から製陶技術(渡来文化)を伝えた天日槍を祀る神社という。本殿は三間社流造り、屋根はこけら葺きで、国の重要文化財に指定されている。

源義経は承安4年(1174年)頃、鞍馬寺を出奔して奥州平泉へ下る途中、3月3日桃の節句(上巳)、現在の滋賀県蒲生郡竜王町のこの鏡の宿にて元服式を執り行ったという。治承4年(1180年)8月17日に兄・源頼朝伊豆国で挙兵すると、その幕下に入ることを望んだ義経は、京から兄のもとに馳せ参じた。秀衡から差し向けられた佐藤継信・忠信兄弟等およそ数十騎[注釈 8]が同行した。義経富士川の戦いで勝利した頼朝と黄瀬川の陣(静岡県駿東郡清水町)で涙の対面を果たしたという。その鏡の宿場にあったのが鏡神社である。すぐ下を走る国道8号線には終日多くの車両が走行音を残して通り過ぎる。