標高135mの展望台は眼下に日本海と断崖絶壁を眺める絶景展望スポットとなっており、特にここから眺める夕
陽は格別と言われる。眼下には増毛の町と増毛漁港が海岸にへばりつくようにして見える。ふと目を上げると日
本海の沖合には雨雲が広がり、雨が海に降り注いでいた。しばらく見ていたが雨雲が陸地に近づいてくる気配
はなく安心する。展望台からの帰り増毛の町に降り立った。増毛町の歴史は古く、町内には北海道遺産に選定
されたレトロな建物が立ち並ぶ。ボタンエビの漁獲高が日本一であるが、アマエビやタコなどの水揚げも多いと
いう。良質の水を利用して酒造も行われており、明治時代からある國稀酒造(元:丸一本間合名会社)は、日本
最北にある造り酒屋であり、風格のある店構えである。町の通りから見える海の風景と町の様子は北の町の物
悲しい雰囲気が漂う。町名の由来はアイヌ語の「マシュキニ」「マシュケ」(カモメの多いところ)からきたという。