京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

7月17日 山鉾巡行 長刀鉾その1



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昨年の台風の影響による激しい雨の中で実施された巡行とは違い、快晴とはいえないがそこそこの天候に恵ま

れた今年の山鉾巡行当日、河原町御池通りの交差点で撮影スポットを確保するも、横断歩道の近くだったため

いよいよ先頭の長刀鉾が見える頃、雑踏警備の警官の不手際もあり、横断しようとしていた人波に視界を阻ま

れ、河原町御池での辻回し(鉾の方向転換)の写真を断念。比較的人波の空いた御池通りを西に行った麩屋町

通りの角で鉾の到着を待つこととなってしまった。午前10時半頃遠く河原町御池に長刀鉾の姿が遠望され、辻回

しを終えた長刀鉾御池通りを西進、鉾の姿は次第に大きくなると、通りの両側の見物客の歓声と拍手が次第

に湧き上がってきた。長刀鉾を曳く曳き方、お囃子を奏でる囃子方たち、前面に立つ音頭取り、屋根方たち、そ

れぞれ出発して一時間ほど経過していることもあり、やや最初の頃の緊張からは解き放たれた雰囲気がある

が、この長刀鉾だけに乗る生身の稚児と両側に控える禿(かぶろ)、そばに控える大人たちの表情には巡行が

終わるまで緊張感が漂う。稚児は厚化粧天眉をし、金銀丹青鳳凰の冠を戴き、衣装は雲龍の金襴赤地錦で唐

織霜地の二倍織(ふたえおり)表袴(うえのはかま)、鳳凰の丸を浮織した帯状の木綿(ゆう)手繦(だすき)を左肩よ

り右腰に掛ける。これは神に仕える装束の一つ。神の使いとしての稚児は公式には地上を歩かず、屈強な強力

(ごうりき)が稚児を肩に乗せて鉾の乗り降り、移動を行うのである。

小生が河原町御池で群衆にはじき飛ばされるようにして追いやられ、この場所に来たことは結果的には大成功

であったことがすぐにわかった。ちょうど目の前を鉾が通過してゆくときに稚児が身を乗り出して優雅な舞いを披

露してくれたのであった。