一枚目の写真は本堂を背にして写したもの。手前右側が三仏堂でその奥が短い渡り廊下で繋がれた護法権現
社。その後ろの高台に建物が鐘楼である。本堂内陣の厨子には、中央に千手観音像、向かって右に十一面観
造、素地截金仕上げで、平安時代末期、12世紀頃の作と推定される。十一面観音像(像高53.8 cm)は、千手観
音像より古い10世紀ないし11世紀の作と推定され、こちらが当初の本尊であった可能性もある。聖観音像(像高
国三十三所観音巡礼の中興者とされる花山法皇の一千年忌を記念して2008年から2010年にかけて、西国三十
三所の各札所寺院で「結縁開帳」が行われることとなり、長命寺の本尊3体は2009年10月1日から10月31日の
間、開扉された。これは1948年以来、61年ぶりの開扉という。
本堂の縁側から杉の木立を通して眺めた琵琶湖の眺望は心に沁みこんでくるような、清々しい風景であり、眺
めていると寺の名前にように命が長らえる思いがする。