引接寺(いんじょうじ)
天台宗の寺院で、湖東三山で有名な
百済寺の未寺にあたり、
百済寺のそばにある。史
料が
織田信長の焼き打ちで焼失してしまったため、建立時期は不詳。
百済寺を再興した亮算の弟子・亮誉が開
山し、現在の地に寺院を建立したといわれる。本尊
阿弥陀如来像は、再建寺に善万坊大徳という僧が寄進したも
ので、
平安時代の作という。また、庭園の奥にある「来迎浄土」は、多くが
織田信長に焼き払われるなどして付近
の山野に散在していた石仏や石塔を集め、昭和61年(1986)に造られたもので、三層になっていて、大石塔を中
心に二千体の石仏と三千基の
五輪塔が安置され、毎年8月22日にはすべての石仏に灯りがともされる万灯供養
がとりおこなわれている。いまだに付近の山には数千から数万の石仏があるという。
石仏の間を穏やかな秋風が吹き抜け、湖東の秋はただただ静かである。