ようとする一人の男を表す。男はヒョウタンをしっかり抱え持っているようには見えず、危なっかしい手つきであ
る。左前景には数本の竹、遠景に山々を表す。主たるモチーフを画面の左下に集め、画面右方を広い空間とす
る構図法は「残山剰水」「辺角の景」と呼ばれるもので、南宋の画家馬遠が得意としたものである。また、人物の
史上貴重な遺品であるという。また方丈の横に広がる庭は室町時代の画聖・狩野元信の作品で、絵画的な優美
なめもち 等、 常緑樹を主に植え、一年中変わらない美しさ「不変の美」を求めた物と考えられている。