に見えるのが
野洲悠紀斎田記念公園。その隣に広がる水田が
野洲悠紀斎田記念田である。
昭和3年に行なわ
れた「
大嘗祭(だいじょうさい)」で、当時の三上村(今の
野洲市三上)の水田が、この儀式に供えるお米をつくる
「悠紀斎田(ゆきさいでん)」に選ばれた。
大嘗祭とは、
天皇の即位後、初めて行なわれる
新嘗祭(にいなめさい)
のことをいう。
新嘗祭は
天皇が稲の初穂などを神に捧げ、
天皇自身もそれを食べ豊穣を祈る、宮中で代々行
なわれてきた儀式である。理由は定かではないが、平安中期の10世紀から江戸時代まで、
大嘗祭の悠紀斎田
域は、古くから上質な米の産地だったのである。歴
野洲市のお田植えまつりは、これを記念して始まった祭り
で、毎年5月の第4日曜にこの悠紀斎田記念田で行なわれているが、先月5月24日にそのお田植えまつりを撮り
に出かけた。
御上神社の駐車場に車を停めて通行量の多い国道を渡って
野洲悠紀斎田記念田に向かう。田植歌の唄声と
鉦、太鼓の音色が聞こえてきて、昔ながらのすげ傘、緋ばかま、手甲、脚絆姿で三上山を背景に水田の中で踊
り、田植えをする大勢の人々の姿、それは美しく懐かしい風景であった。