あっという間に沖島港に到着。ほとんどの住民が漁業に従事しており、港には随分多くの漁船が停泊している。
島での乗り物は自転車と三輪自転車で車はない。車は向かいの堀切港に駐車している。連絡船の中の張り紙
で気づいたが、観光客の写真撮影についてとの注意書きで島の子供たちは撮らないでほしいと書かれていた。
近年手軽に離島感覚が味わえるということで観光客が増加しているという。休日には島に唯一ある小学校も島
の小学校ということで観光客が写真を撮りに大勢訪れて、素朴な小学生の登校や下校の風景を写真に収める
事例が増えているらしい。だが前回来た時と同様今回も人影も少なく、駘蕩たる皐月の風が吹き、時間が停止し
たような風情が漂う。この雰囲気が大勢の観光客を呼ぶのであろう。前回見かけなかったが港に建つ漁業組合
の建物の一階では広いスペースを利用してテーブルを並べて食事等を提供できるようにしていた。これも観光
客対策であろう。なにしろ食事のできる店は一軒しかなかったのだから。またここではわかさぎや本もろこの若
沖島離島推進協議会が島おこし、町おこしの一環として観光客の誘致に取り組み、季節ごとにさまざまなイベン
トを企画している。小アユ漁やフナ漁が始まると春のイベント、ウロリ(ゴリ)漁やビワマス漁が始まると夏のイベ
ント、わかさき漁が始まると秋のイベント、そしてイサザ(ハゼの一種)漁やスジエビ漁が始まると冬のイベントが
行われる。大勢の観光客が訪れるようになると、また一方ではいろいろな弊害が生じてくる。だがそんな問題も
いろいろ解決しながら沖島挙げて取り組んでいるような印象を感じる。