続いて久世六斎保存会(
京都市南区久世)による六斎念仏(重要無形民族
文化財)の奉納が行われた。
六斎念仏は,
平安時代空也(くうや)上人が,民衆に信仰を広めるために,鉦や太鼓をたたいて踊躍(ゆうやく)
念仏を始めたのが起こりといわれ,後に仏教でいう六斎日(ふつう月の内,8日,14日,15日,23日,29日,
晦日
の6日間をいい,昔は悪鬼が現われて人命をおびやかす不吉な日とされ,精進潔斎して身を慎んだといわれる)
に行われたことから,六斎念仏とよばれるようになったと伝えられている。江戸時代中期から次第に風流化し,
特に歌舞伎,地芝居,大念佛
狂言などを取り入れた芸能性豊かなものに発展したという。京都にはこの久世六
仏などがいずれも保存会により重要無形民族
文化財として継承されてきた。鉦や太鼓による単調な旋律の音曲
との素朴な庶民の信仰心が伝わってくる踊りと音曲である。