京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

初夏の古都(清水寺遠景)

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インターネットから転載
 
音羽の滝の前の道を過ぎてしばらく歩き、右手に現れた道を登ってゆくと「子安の塔」という三重塔がある。清水
 
寺の本堂から錦雲渓をへだてた丘の上にある。総丹塗り、桧皮葺の三重塔(重文)。清水寺塔頭で泰産寺と
 
いう寺名をもつ。塔内には千手観音が安置されている。寺伝では聖武天皇光明皇后がこの観音に祈願され、
 
孝謙天皇を安産されたので、その報恩のため建てられたという。後世、安産祈願の信仰が生まれ子安観音とあ
 
がめられる。ただ残念ながら現在子安の塔は保存修理工事のため全体に覆いが掛けられていて外観を見るこ
 
とはできない。今回修理にともなう調査で、今まで江戸時代初めの再建とされていたが明応9年(1500)の墨書が
 
発見され、現在の子安塔が、応仁・文明の乱後に再建された室町時代後期の建物であり、清水寺境内に現存す
 
る堂塔の中では最古の建物にあたることが明らかになった。宝暦3年(1753)頃の軒廻りや初重内部の改変、明
 
治43年(1910)の移築、昭和9年、25年の台風被害の復旧工事が行われ、直近では昭和53年に屋根葺替をして
 
現在に至っている。
 
塔前からの清水寺全景の眺望は素晴らしい。絵葉書等でよく見る眺めだが清水寺の舞台を正面から見られる
 
場所はここしかない。今は青葉が茂っていて視界はあまりよくないが、それでも樹の間から覗く清水寺は気品が
 
あって美しく、千年の都の歴史の重みが感じられる風景である。