京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

初夏の古都(八坂の塔)

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清水寺の帰途、松原通、つまり清水坂を下り、来たときに上がってきた三年坂を降りずに真直ぐそのまま下って
 
ゆく。右手に清水小学校を見、小奇麗な旅荘の前を過ぎると右側に狭い路地の入り口が目に入る。路の両側に
 
石碑が建ち、右の碑に大漸寺(だいせんじ)、左の碑に實林山の彫られていた。路地の入り口に立ち、見晴るか
 
すと前方に八坂の塔が見えている。松原通から八坂の塔に抜ける観光客にもあまり知られていない路地であ
 
る。路地の中ほど左手に實林山大漸寺(日蓮宗)があり、その前を左手に向かって小さな橋がかかっていた。山
 
門からつながるその橋の上に立ってみた。墓地への渡り橋になっているのである。橋の名前を「霊山橋」といい、
 
橋の側の説明板に「この橋は霊山(りょうぜんはし)-旧極楽橋といい、およそ90年前の大正11(1922)年八月に
 
できた橋である。霊山浄土へ五歩で渡れる。どちらから渡っても彼岸(霊山浄土=迷いのない世界)に渡れると
 
いう。 渡る前「南無」と唱えて霊山へ 妙法蓮華(一歩二歩三歩四歩)五歩目の「経」(五歩)たり」と書いてある。
 
その通り唱えてみて橋を渡って「此岸」(しがん-現世)と彼岸を行ったり来たりしてみた。霊山橋の上から眺めた
 
八坂の塔は民家の後ろにあたりを圧するがごとく立ち、まるで舞台裏から眺めたような感があって、いつもオツに
 
澄ましたような八坂の塔とは違った趣があった。八坂の塔の前に出て、八坂通りを東山通りまで下る。途中振り
 
返って眺めてみる八坂の塔はお馴染みの風景であった。東山通りを越えて八坂通りは、建仁寺の南門、勅使門
 
の前を通って大和大路通りまで続く。
 
初夏の西日が照りつける八坂の塔の界隈である。