左に曲がりしばらく行って右に折れると「ねねの道」と愛称される道に出る。この道の右側には霊山観音があり、
るとともに、秀吉と北政所を祀る霊廟としての性格をもった寺院である。
小路のたたずまいが一番京都らしい風情ではあるまいか。この路を抜けて八坂神社に出るのである。石塀小路
が出来たのは比較的最近のことで、大正時代の初期の頃。現在のような姿に完成したのは、昭和になって京都
から市電が廃止されるようになって、市電に使われていた石畳をここに敷いたことからのようである。石塀小路が
出来た頃には現在のように旅館や料亭はなかったが、東山を舞台とした映画ロケが盛んにされた頃から、映画
係者を目当てとした旅館や料亭などが建ち並び、現在のような姿になったという。休日だと大勢の観光客で賑わ
う石塀小路もウイークデーは人影も無く静かなたたずまいを見せる。