京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

古都の秋(八坂神社から清水寺へ)その2

             

      

      

下河原の通りを少し南に向かうと左手に見えてくるのが石塀小路への小さな入り口。初めての人は気が付かないほどの入り口である。石塀小路は敷き詰められた石畳、石の塀、建ち並ぶ木造家屋と、何か懐かしく、安らぎを感じる空間である。 敷き詰められた石畳の一部は廃止された京都市電の敷石を移設したものという。石塀小路の歴史は浅く、明治末期から大正初期にかけてお茶屋の貸家が軒を連ねていた。現在は、旅館や料亭、庭園が美しい喫茶店などが立ち並び、祇園奥座敷の位置づけにある。路は曲がりくねって、袋小路のように思えるが、高台寺通り(ねねの道)へと通り抜けることができる。石塀のほかにも、木塀や当時の建築物によく使われていた「レンガ壁」に囲まれた小路もあり、大正ロマンの面影を残している。石塀小路から高台寺通り(ねねの道)に出ると近くには豊臣秀吉正室である北政所が秀吉の冥福を祈るため建立した寺院である高台寺や幕末に新選組から分離した伊東甲子太郎が、孝明天皇御陵衛士を組織し、屯所をかまえた月真院、また霊山観音、八坂の塔等があり、多くの観光名所が点在する。