京・近江の写真 春夏秋冬

京、近江四季折々の自然の風景とそこに住む人々、祭り、伝統芸能の写真

焼津 花沢の里その1

      

先月の3月、静岡にいる長女を訪ねた。生憎天候が悪くて近場の花沢の里を訪れた。花沢の里は焼津市山里に入ったところにある重要伝統的建造物群保存地区であり、山の谷地にある30戸ほどの山村集落である。奈良時代東海道と言われる「やきつべの小径」の上り坂の途中にあり、石垣と板張りの建物と山林など周辺の自然環境とが一体となって独自の歴史的景観を作り出している。建物は江戸時代以来の伝統を保ちながら、明治後半以降のみかん栽培などの盛行とともに増改築されてきた。この歴史的景観が評価され、平成26年静岡県で初めて国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されたという。春の雨に濡れそぼった花沢の里は静かなたたずまいを見せていた。