氷室池は平安時代には1月2日に氷室池に張った氷を宮中に献上してその厚さによって五穀豊穣を占ったといわれている。氷室池はかつて現在よりも南に広がっていたが、豊臣秀吉による伏見城築城の際に新道建設のために埋め立てられて現在の大きさになったとされている。初夏にはカキツバタ、花菖蒲、睡蓮、夏には蓮、秋には楓、早春には梅など四季を通じて様々な花で知られ、いずれの季節でも観音堂の美しさを引き立てる花々といえよう。すぐそばを名神高速道路が通っているにもかかわらず防音壁のおかげか、静かな雰囲気の中、観音堂の周囲を巡りながら勧修寺の春を満喫したのであった。